「自分の年収は、同じ年代の薬剤師と比べて高いのか低いのか」。転職を考えるとき、多くの方が最初に知りたくなるのがこの点です。この記事では、厚生労働省の公的統計をもとに、薬剤師の年収を年代別に整理しました。あわせて、年代ごとの残業時間の実態も見ていきます。
年代別の年収の目安
下のグラフは、薬剤師の推定年収を年齢階級ごとに並べたものです。
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(職種)第5表をもとに当サイトで算出
| 年齢階級 | 推定年収 | 残業時間 (月) | 平均勤続 年数 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 399.9万円 | 5時間 | 0.5年 |
| 25〜29歳 | 501.0万円 | 11時間 | 2.4年 |
| 30〜34歳 | 564.4万円 | 10時間 | 4.8年 |
| 35〜39歳 | 614.1万円 | 9時間 | 9.2年 |
| 40〜44歳 | 646.1万円 | 7時間 | 12.7年 |
| 45〜49歳 | 667.2万円 | 6時間 | 12.9年 |
| 50〜54歳 | 744.7万円 | 7時間 | 15.2年 |
| 55〜59歳 | 709.3万円 | 5時間 | 14.2年 |
| 60〜64歳 | 685.3万円 | 3時間 | 15.6年 |
| 65〜69歳 | 559.4万円 | 2時間 | 14.9年 |
| 全体平均 | 599.3万円 | 8時間 | 8.8年 |
※推定年収は「きまって支給する現金給与額 × 12 + 年間賞与その他特別給与額」で当サイトが算出したものです。統計に「年収」という項目はありません。また「きまって支給する現金給与額」には残業代などの超過労働給与額が含まれます。
データから読み取れる3つのこと
1. 20代後半から30代後半の10年で、最も大きく伸びる
25〜29歳の501.0万円から、35〜39歳の614.1万円まで、この10年間で113万円ほど上がっています。金額の伸び幅としては、生涯で最も大きい時期です。
初めての転職を考える方の多くがこの年代に含まれます。「今の年収が低い気がする」と感じたときは、同年代の目安と比べてどうかという視点を持つと、判断がしやすくなります。
2. 残業が最も多いのは25〜29歳
意外に思われるかもしれませんが、残業時間のピークは25〜29歳の月11時間で、その後は年代が上がるにつれて減っていきます。若いうちは業務量が多く、経験を積むにつれて効率が上がる、という傾向がうかがえます。
なお薬剤師全体の平均は月8時間です。職場による差は大きいものの、統計上は残業が極端に多い職種ではないといえます。
3. ピークは50代前半、その後は下がる
50〜54歳の744.7万円がピークで、それ以降は下降します。役職定年や勤務形態の変化が影響していると考えられます。年収は右肩上がりで増え続けるわけではない、という点は知っておくとよいでしょう。
このデータを見るときの注意点
- 全国・全業態の平均です。地域や勤務先(調剤薬局・病院・ドラッグストアなど)によって水準は異なります。業態ごとの違いは「調剤薬局・病院・ドラッグストアの違い」をご覧ください
- 20〜24歳の賞与が極端に低い(年間1.1万円)のは、新卒入社直後で賞与の算定期間を満たしていない人が多く含まれるためと考えられます。この階級の年収だけを見て判断しない方がよいでしょう
- 平均値であって、あなたの適正年収ではありません。経験年数、保有資格、役職、地域によって個人差があります
年収を比べたあとに、確認したいこと
同年代の目安より低いと感じた場合でも、すぐに転職と結びつける必要はありません。まず確認したいのは次の点です。
- 現職の昇給ペース(数年後にどのくらいになるか)
- 年収の内訳(基本給が低く手当で補われていないか)
- 残業時間(同じ年収でも、時間あたりの待遇は変わります)
提示された金額の「中身」の見方は「薬剤師の年収交渉で確認すること」で詳しく解説しています。また、勤務先の会社の規模によって年収や残業がどう変わるかは「薬剤師の年収は、会社の規模でどう変わるか」にまとめました。
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無料で診断をはじめる →9問・約1分・登録不要※本記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の年収を保証するものではありません。統計値は調査時点のものです。最新の数値はe-Stat(政府統計の総合窓口)でご確認ください。実際の労働条件は必ず応募先の書面でご確認ください。
